2025年9月6日(土)、3D都市モデル「PLATEAU(※1)」を活用した学生対象の共創型イベント「PLATEAU × 関西アイデアソン in 京都」が京都産業大学で開催され、参加した本学総合心理学部総合心理学科3回生の小渕 空さんがサギタリウス企画賞(京都産業大学賞)を受賞しました。受賞したアイデアは「ライブをより快適に-地域活性化を目指して-」をテーマに、3D都市モデルとゲームエンジン「Unity(※2)」を駆使してライブ会場の混雑を予測することで混雑解消につなげ、地域経済にも貢献するというものです。
当日は全体で約30名、7チームが参加し、参加者がアイデアを出し合いました。発案者を中心にチームが組まれる方式で、小渕さんは友人のほか高校生の参加者と計3名でチームを結成して発表に臨みました。
事前準備をしてきた様子のチームもある中、小渕さんたちのチームは約4時間という限られた時間の中で、アイデアの発案からスライド作成、発表準備をすべて行いました。
今回企画賞を受賞したアイデアは、発案者である小渕さん自身の「ライブに行く中で感じる不便さ」が原点となっています。「グッズ売り場が固定化されていて動かせないのだろうか」という素朴な疑問から、3D都市モデルの活用を思いつきました。提案はライブの運営・観客・住民の"三方よし"を実現するための内容となっています。
【運営側】:
3D都市モデル(PLATEAU)とUnityを使い、人の流れをシミュレーションします。グッズ売り場の最適な配置を事前に検証し、混雑緩和と売上向上を目指します。将来的には、イベントの経済効果予測も可能になります。
【観客側】:
雨雲レーダーのように時間ごとの混雑状況を予測し、スマホなどで確認できるようにします。これにより、観客は混雑を避けて快適に過ごすことができます。
【周辺住民側】:
駅の電光掲示板などに天気予報のような形式で混雑情報を表示します。住民は事前に情報を得ることで混雑を避けられ、事故防止にもつながります。
●総合心理学部総合心理学科3回生 小渕 空さんコメント
「自分がライブで実際に困っていた経験から、このアイデアを思いつきました。3D都市モデルを使えば、運営側は売上を最大化でき、ファンは快適に過ごせ、周辺住民の迷惑も減らせます。さらに、地方でのイベント開催を後押しすることで、日本全体の経済を回すことにも繋がるのではないかと考えています。当日の4時間で必死に考えたアイデアですが、面白いと評価していただけて嬉しいです」
※1 国土交通省が主導する、日本全国の都市を3Dデータ化するプロジェクト。建物や街路などの都市空間を再現する「3D都市モデル」を整備し、そのデータをオープンデータとして提供することで、誰もが都市データにアクセスし、まちづくりのデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、新たなサービス創出を目指す。
※2 ユニティ・テクノロジーズが開発・提供するゲームエンジン(統合開発プラットフォーム)。ゲームだけでなく、VR/AR、建築、自動車分野のシミュレーター開発など幅広い用途に利用されている。
▼関西PLATEAU学生アイデアソン in 京都イベントページ
https://ascii20250906.peatix.com/
▼3D都市モデル「PLATEAU」公式サイト
https://www.mlit.go.jp/plateau/