経済学部では公務員を志望する学生向けに、法律と経済の総合的な学修機会として科目「現代の経済と社会」(担当教員・石水喜夫教授)を提供し、社会・公共政策を担う自覚の涵養に努めています。この科目は、就職進路課(キャリアセンター)主催の「社会・公共政策講座」(公務員試験デュアル講座)にも位置づけられ、受講機会は全学に開かれています。「公務の職場を学ぶシリーズ講演会」は、この授業の一環として労働行政の第一線機関から3名の講師をお呼びして、2025年12月5日(金)から12月19日(金)まで3週連続で実施されました。
生産年齢人口(15〜64歳)の減少や少子化が進むなか、就業意欲の高い高齢者の受け皿確保や、物価高騰に負けない賃金の引き上げ、多様な働き方に対する環境整備など、労働行政が担う役割についてお話しいただきました。講演の最後に、「労働行政は多岐にわたる課題を学ぶことができる分野であり、学生の皆さんにぜひ興味を持ってほしい」という期待のメッセージを角南氏からいただきました。


労働基準法などの法令に基づき、労働条件の確保や働く人の安全・健康を守ることを任務とする労働基準監督官の職務と役割についてご講演いただきました。また、現代の労働問題の実態について、精神障害事案の急増やドライバーの過重労働など、データに基づき現状の分析をお伺いすることができました。学生にとって身近な「労働トラブルへの対応策」に関するお話では、受講学生が自分事として真剣に耳を傾ける様子が見られました。


国が運営する地域総合雇用サービス機関である「公共職業安定所(ハローワーク)」の役割や具体的な支援内容、職員の業務やキャリアについてご講演いただきました。民間企業が対応しにくい「就職困難な課題」を抱える人々を支えるため、マザーズハローワークや新卒応援・若者ハローワーク、障害者支援など多岐にわたる専門支援窓口についてご紹介いただきました。講義を通して、ハローワークが単なる「仕事探しを助ける場所」ではなく、人々の人生の転機に寄り添い、社会の安定を守るための不可欠な公共インフラであることについて理解を深めました。

労働行政の第一線で働く3名の講義を通じて、労働行政への理解を深めるとともに、公務員としてのキャリアイメージを膨らませる機会となりました。