山田寺跡(奈良県桜井市)で出土した陶器「三彩」が、国内で出土した中国製陶器としては最古級の可能性が高いことが、兵庫県陶芸美術館の調査で分かった。山田寺は大化の改新で中大兄皇子側についた蘇我倉山田石川麻呂により創建されたもので、奈良文化財研究所が1976年から発掘調査を進めている。破片は、有名な「唐三彩」のルーツとされる北斉時代の可能性があり、出土した陶器片43点の一部。猪熊兼勝本学名誉教授は「蘇我氏の主流でなかった石川麻呂でさえ最新文化をとり入れていたのは驚き。外国文化が複合的なルートで入っていたのだろう」とコメントした。
【2013年6月18日 朝日新聞に掲載】