2025年11月26日(水)から28日(金)にかけて、工学部建築デザイン学科専任講師・政木哲也ゼミの学生チームが、下京区の大垣書店京都本店のイベントスペース-催-にて学生展示「CONNECT」を実施しました。
この展示は、「建築プロジェクト演習」において政木ゼミの活動の一環で取り組んだもので、オリジナルの陳列棚などの構造を制作し、建築学生ならではの「本のある空間」づくりを目指しました。
毎年10月から11月にかけて、図書館や書店では読書の楽しさや大切さを再認識することを目的に「読書週間」が展開されており、こうした読書推進の時期に合わせて取り組んだプロジェクトです。
展示スペースの企画立案、制作はすべてゼミに所属する3回生が担当し、今年の3回生9名全員が制作に携わりました。建築を学ぶ中、模型作りは普段から頻繁に行う一方で、実際の材料を使って人間の大きさに近いスケールで組み立てを行う機会は少なく、今回の展示制作は貴重な経験となりました。

陳列棚制作の様子
今回の展示は、政木先生の研究テーマにも関連しています。政木先生は予算が限られた中で地域に根ざして運営されている韓国や台湾の個人書店など、東アジアの書店を事例に、都市のあり方や草の根的な街づくりの事例調査を現在進行形で進めています。
小さな書店は多くの場合、既存の建物を生かすリノベーションによって生まれており、今回の展示制作は、学生がリノベーションや都市のあり方を感じる貴重な機会になりました。
●政木ゼミ学生チームコメント(建築デザイン学科3回生:内海結菜さん・山本紗希さん)
私たちはゼミで海外研修に行った際、偶然目にした「橋」が印象に残り、そこから今回の展示のテーマを発想しました。また、さまざまな図書空間を見て回る中で、本と建築がどのようにつながり、空間としてどのように魅力を生み出しているのかを学び、その学びを実際のデザインに積極的に取り入れています。
展示スペースは模型で検討していましたが、実際の場所に行くと想像よりも狭く、高さも低く感じました。周囲の本の配置や人の流れを体感したことで、立ち止まってもらえる展示とは何かをより具体的に考えることができました。さらに、各自が別々の時間に下見した情報を持ち寄り、共有しながら展示する本を選び、最適な構成を検討しました。
お互いのアイデアを尊重し合いながら進めたことで、一人ひとりの想いが反映された展示になりました。ゼミ全員で協力して取り組んだことで、楽しく良い作品ができたと思います。

内海結菜さん・山本紗希さん(政木ゼミ所属・建築デザイン学科3回生)
▼工学部建築デザイン学科
https://www.tachibana-u.ac.jp/admission/faculty/architectural_design/
▼教員情報(政木哲也専任講師)
https://kenkyu.tachibana-u.ac.jp/ktuhp/KgApp?resId=S000155