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学長あいさつ

学園・大学名の由来

京都橘学園は、創立者である中森孟夫が掲げた「力を実業教育に注ぎて、将来自営独立の実力を得しめん」という建学の精神のもと、1902(明治35)年に京都御苑の西に創設された京都女子手藝学校を出発点としています。紫宸殿には「左近の桜、右近の橘」が配置されていますが、手藝学校がその西側の右近に位置したことから、橘の木にならい「香り高き人材」を育成することを誓い、校名を「橘」としました。谷川俊太郎作詞・林光作曲の学歌のなかに「ときじくの花の香り」という歌詞がでてきますが、これは繁栄や長寿の象徴ともいわれる橘の花をさしています。

総合大学へと飛躍的に発展

1967(昭和42)年には、山科の地に、文学部だけからなる橘女子大学が設立されます。その後、学部を増設しながら、2005(平成17)年には男女共学化して京都橘大学となりました。現在、9学部15学科を擁する総合大学として、人文社会系、医療系、工学系の教育・研究活動に加え、地域との連携を強め社会貢献に邁進しています。また、IT分野を牽引する人材の輩出をめざし、2024(令和6)年度に大学院情報学研究科を開設、2025(令和7)年度からは、文学部国際日本文化コース及び経営学部スポーツ経営学専攻を新設し、社会の要請に応えられる学部・大学院の充実を図っています。さらに、2026(令和8)年度にはAI時代に求められる情報スキルを持った人材や、医療・健康と工学をつなぐ人材を養成するために、デジタルメディア学部※、工学部ロボティクス学科※、健康科学部臨床工学科※の設置を準備中です。

本学の特徴のひとつは、山科盆地を一望できる緑豊かな音羽山の麓にあるキャンパスに、これらの学部が集結し、分野を超えて、教職員、大学院生、学生が交流を深め、地域の皆さん、企業・団体、行政の皆さんと広く連携しながら、総合大学のメリットを最大限に活かして研究・教育の活性化を図っているところにあります。そのためにハード、ソフト両面でのキャンパス環境の整備、充実も進めているところです。

「自立・共生・臨床の知」を教学理念に掲げ

本学では、このような大がかりな改革を、「自立・共生・臨床の知」という教学理念のもとに進めてきました。学びや研究を通して、自らの頭で考え、判断し、行動できる「自立」の力を育み、世界や地域の様々な歴史や文化をもった人々と主体的に交流、理解しあえる「共生」の姿勢を身につけ、学内外のフィールドで学んだ成果を社会に還元する「臨床の知」へつなげることを、教育研究の大きな柱に据えてきました。

今後も、従来からの文理横断の教育・研究を継承しながら、総合大学としての力を存分に生かして、「総合知」と各専門領域の「専門性」の涵養を目指す高等教育を一層発展させていきたいと考えております。世界は、スピードを増して大きく変化してきています。その変化を、適確にとらえるとともに、持続可能性を失いつつある世界や地域の課題に果敢に挑戦し、よりよい社会にしていく力と意欲、コミュニケーション能力を備えた学生や大学院生を数多く社会に送り出すとともに、社会の発展に貢献する多様な学術研究活動を展開していきたいと考えています。

時として歴史や知性を軽んじる言説も見受けられる昨今ですが、京都橘大学は、千年の都の歴史に根差し、明るい未来を創造、展望できる大学に向っていっそう邁進してまいります。

※いずれも仮称、計画は予定であり、変更の可能性があります。

京都橘大学 学長 岡田 知弘 京都橘大学 学長 岡田 知弘

京都橘大学 学長 岡田 知弘

入学式学長式辞