女性歴史文化研究所では、毎年、シンポジウムを開催し、研究成果の社会への還元を行っています。
・2023年度
「歴史の中の女性を読み直す―女性史研究のいま―」
日 時 | 2023年6月10日(土)13:00~16:30 |
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会 場 | キャンパスプラザ京都 4階第2講義室 |
受 講 料 | 無料 |
定 員 | 250名(先着順) |
講 師 |
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コメンテーター | 西野 悠紀子(女性史研究者/女性史総合研究会委員) |
コーディネーター | 野田 泰三(本学文学部歴史学科教授) |
6月10日(土)、第30回女性歴史文化研究所シンポジウム「歴史の中の女性を読み直す―女性史研究のいま―」がキャンパスプラザ京都で開催され、約160名が参加しました。
今回のシンポジウムでは、女性歴史文化研究所が創設30年を迎えるにあたり、西欧ならびに日本におけるここ半世紀の女性史研究の軌跡をたどるとともに、本研究所の果たした役割を振り返ることとしました。
まず、元本学文学部歴史学科教授で奈良女子大学名誉教授の渡邊和行氏が「日仏の女性史研究のいま」と題したテーマで、日仏の女性史研究の歴史を振り返るとともに、フランスの女性史研究の現状についての講演をしました。次に、元本学学長の細川涼一名誉教授が「日本中世女性史研究の軌跡―脇田晴子・田端泰子氏を中心に―」と題したテーマで、女性史研究の第一人者である脇田晴子氏と田端泰子氏の研究から、日本女性史がどのように展開していったのかについて講演をしました。最後に、女性史研究者で女性史総合研究会委員の西野悠紀子氏が「女性史総合研究会発足の頃 橘女子大 そして今」というテーマで、女性史総合研究会の誕生の背景から、その成果と今後の課題についてコメントを述べられました。
パネルディスカッションではコーディネーターの本学文学部歴史学科の野田泰三教授が加わり、女性史研究の変遷やその成果について、パネリストによる活発な意見交換が行われ、盛況のうちにシンポジウムは終了しました。参加者のアンケートでは「女性史研究を通してあらためて女性の立ち位置を考える機会となった。」、「“性差=差別”につながる根源的な難しい問題があるが、女性史を学問として正しく明確化していくことの大切さを感じた」などの声が寄せられるなど、女性歴史文化研究所への期待もうかがえ、女性史研究の意義や今後、女性歴史文化研究所が果たすべき役割や可能性について改めて考える機会ともなりました。
講演1:渡邊 和行氏
講演2:細川 涼一氏
コメント:西野 悠紀子氏
パネルディスカッションの様子